| スキー部辞典 | ||
| はしがき |
はしがき 古来より数多くの辞典が編纂されてきたが、ここ数年のあいだに従来の型を破った革新的なものが現れてきたように思われる。ドイツ統一、東欧の変革、ソ連の解体、南北朝鮮の動きなど、世界情勢の変化はめまぐるしく、また一方で、医学、生化学などをはじめとする科学の新展開があり、それに並行して環境破壊などのさまざまな問題も浮上してきた。さらにIT・情報技術の革新により、コミュニケーションの活発化、またコンピューター関連をはじめとするハイテク用語の増加も著しい。これらが言語面に与えた影響は計り知れなく、時代のニーズを考えれば、ここ最近の革新的な辞書の出現は当然のことといえる。 これにくらべて、京大スキー部員の意思疎通に使われるさまざまな専門用語の解析は、あまり進歩がないといわれてきた。スキー部員の会話にはさまざまな業界用語が駆使されるが、それを一般の人に説明するのは難しい。スキーをするより、スキー部の真実について語る作業のほうが困難なことは、我々多くの部員が新入部員と語るときに経験するところである。これはスキーをするよりも積極的な知的活動が求められるからではなかろうか。しかし、このようなアンバランスな語威力では、現在スキー部で必要とされているコミュニケーションの手段としてスキー部用語を十分に活用することは難しいといわざるを得ないであろう。その打開策として飲み会などのさまざまな手段が講じられてきた。我々はその成果の上に立って、さらに工夫を重ね、特に「外国語」としてのスキー部用語学習の原点に戻って、その創作過程(process)を重視し、真に発信型のスキー部用語の習得を目指し作ったのがこの「スキー部辞典」である。 ところで、スキーをめぐる内外の状況は厳しい。新たなウィンタースポーツとしてのスノーボード(以下、スノボ)の浸透に伴い、スキー場でのスノボ解禁が半ば国際常識化しつつある一方、地球温暖化の影響と相俟って、降雪量は減少気味という。しかし京大スキー部では、近年の大会での活躍の関係もあり、スキーの普及に一段と熱を入れ始めたし、1911年以来のわが国のスキーの伝統維持もさることながら、21世紀をにらんでの新歓戦略上からも、スキー部用語の重要性は増すことはあっても減ることはない。この意味においても、私どものこのスキー部辞典が何がしかを寄与し得るものと期待しかつ確信している。 言うまでもなく、辞書は過去の蓄積の上にはじめて成立する。本辞典も、内外の多数の辞典、事典に多くを負うていることはむろんであるが、別しては、本辞典の企画発足以来、本辞典の基礎がために絶大な貢献をされたスキー部員各位に対し、ここに記して深甚の謝意を表したい。 終わりに、編者としてはスキー部辞典は初めてであり、おそらく思いがけない誤りや不備が多かろうと思う。この辞典を充実させるため、今後努力を続けることはもちろんであるが、ご利用くださった皆々様からのご助言を心からお願いする次第である。 2000年9月 |
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